「......暇」
罰ゲーム事件からちょうど1週間たった。
晴れて付き合うことになった2人も順調らしい。
そして相変わらず依頼がくることもない。
時刻はすでに6時を過ぎ、運動部もそろそろ帰るころだろう。
ちなみに探偵部は7時まで活動可能だ。だってここ倉庫だからね?この前なんて用務員さんが閉めるの忘れたぐらいだし。
「もう帰らない?」 「そうだな、雨も降ってきたし」
あ、本当だ。いつの間にか小雨が降っている。激しくなる前に帰らなきゃ。
さて帰ろう、と帰る準備をしていた時、事件は起こった。
ピンポンパンポーン
『えー全校生徒に連絡です。ただいま不審者が学校内に侵入したということです。』
........ファッ?
『校舎内にいる生徒は教室から出ず、鍵を閉めて待機してください。今から教師が校舎を周ります。』
「.............」
「事件だね」 「うん」 「じゃあ活動しなきゃね?」 「ソウダネ」
浅井は珍しくやる気だが、相手は不審者だ。何をされるか分かったもんじゃない。
「でも出るなって言われたよ!」
「大丈夫だよお前がもしもの時は......」
俺がお前を助けるよ........とか言ってくれるの?
「ダッシュで先生呼びにいくから」
期待した私がバカだった。