記憶探偵
[不審者との鬼ごっこ](1/1)

「......暇」 

罰ゲーム事件からちょうど1週間たった。
晴れて付き合うことになった2人も順調らしい。
そして相変わらず依頼がくることもない。
時刻はすでに6時を過ぎ、運動部もそろそろ帰るころだろう。
ちなみに探偵部は7時まで活動可能だ。だってここ倉庫だからね?この前なんて用務員さんが閉めるの忘れたぐらいだし。

「もう帰らない?」 「そうだな、雨も降ってきたし」

あ、本当だ。いつの間にか小雨が降っている。激しくなる前に帰らなきゃ。

さて帰ろう、と帰る準備をしていた時、事件は起こった。



ピンポンパンポーン 
『えー全校生徒に連絡です。ただいま不審者が学校内に侵入したということです。』
........ファッ?
『校舎内にいる生徒は教室から出ず、鍵を閉めて待機してください。今から教師が校舎を周ります。』


「.............」
「事件だね」 「うん」 「じゃあ活動しなきゃね?」 「ソウダネ」

浅井は珍しくやる気だが、相手は不審者だ。何をされるか分かったもんじゃない。

「でも出るなって言われたよ!」
「大丈夫だよお前がもしもの時は......」

俺がお前を助けるよ........とか言ってくれるの?

「ダッシュで先生呼びにいくから」

期待した私がバカだった。



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