「なあ、俺ら…」
◇◆「なあ、俺ら…」(1/9)
「なあ、俺ら付き合わん?」
けいにそう言われたのは
高校1年生の終わり。
部活が同じで
元々けいとは仲がよくて
優しいし明るいし
話していてすごく楽しかった。
そのころは恋愛に疎くて
好きとかよくわからなくて
でも、なんだか
けいのその言葉に
きゅんてしたから
「よろしく…お願いします」
これ以外の返事が
思い付かなかった。
「マジで?」
って
自分から言ったくせに
ものすごく驚いた顔するから
「マジです」
笑いながら答えた。
友達から、
恋人同士になって1年
「あやめ、お前進路どうするん」
部活の片付け中の
けいの一言。
「えー
たぶんO大(地元の大学)
目指すと思う………
けいは?」
それまで真面目に
進路の話をしたことがなくて
けいがどこに行くのか
全く知らなかった。
でも
「んー俺なあ、K大」
けいも同じ地元の大学に
行くんじゃないかって
変な思い込みがあって
「…………はっ?」
大学の名前を聞いた時
間抜けな声を出してしまった。
「け、K大?あの?」
「おー、
やるだけやってみよ思て」
K大は某有名私立大学。
しかも――
「……と、遠いやん」
田舎な地元と
K大のある県は、
かなりの距離がある。
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