◇いじめスタート (1/2)
次の朝、私は学校に行く気力が無く少し遅めに向かった。
教室に行くと何やらいつも以上に騒がしい。
「由奈おっはよー!」
「おはよ由奈、寝坊?」
「おはよう!由奈ちん」
そんなふうに笑いながら話し掛けられる。
これがいつもの朝の日課。
ハブられてないと実感し安心してた私に、何やら手紙を渡された。
「皆、もう見たよ」
「由奈も見な見な!」
…ノートの小さな紙切れ?
静かに開くと
<友里と話しちゃ駄目ね。
今日1日中、皆で無視。>
そう書いてあった。
この字は明らかに美穂。
やっぱりいじめはスタートしていた。
私は自分の席へ行き、周りを見渡す。
女子はグループでまとまって悪口言う人や笑ってる人ばかりだった。
男子は面白がっていて協力する気、満々だった。
いや、寧ろ男子も悪口を言っていた。
見渡していると、1人の人と目が合い手招きされた。
美穂だ。
- 10 -
前n[*]|[#]次n
⇒しおり挿入
⇒作品?レビュー
⇒モバスペ?Book?
[
←戻る]