畜生道
[男の手記](1/5)


私はもう人間ではありません。


なぜなら無抵抗な妻と息子を殺した殺人犯であり畜生道に堕ちたこの世で最も汚らわしく、残忍な男だからです。



明日の朝になれば私が無断で休んだことを疑問に思った友人の誰かが私の家に訪ねてくるでしょうがその頃には私は自ら命を絶ち、この事件の真相は狂った夫が妻と息子と無理心中をしたことになると予想されますので私はこのノートに私の罪を書いておきたいと思います。



ただこのノートを読む方に一言付け加えさせていただきたいのですが私は至って正常です。



すなわち私は精神に異常をきたして妻と息子を殺したわけでは無く私はどうしても妻と息子を殺さねばならぬ理由があったのです。



世間的に見れば私は至って普通のサラリーマンで妻とは二十歳以上年が離れているが仲の良い夫婦に見えるかと思います。


もしかしたらここまで読み進めたあなたは私が妻と息子のことが邪魔になって殺したのではないかと疑うかもしれませんが断じてそんなことはありません。

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