探偵みたいな高校生達(TENTH CASE)
エピローグ(1/4)
藍「行ってきまーす!」
退院して、2週間が経った。すっかり普通の生活を送ってる私は、今日も学校に行こうとしていた。
卓「……おはよ、藍さん」
家の前には彼氏――卓馬くんがいた。毎週水曜日は朝練がなくて、その日だけは一緒に学校に行っている。
藍「おはよ、卓馬くん!」
卓馬くんとつきあうようになって、いろいろな友達と恋バナが出来るようになった。聞いた話だと、卓馬くんはこの間の事件が起きる前から、私が好きだったらしい。それを駿一に相談していたんだって……。
そういえば駿一と病院で会ってから全然会わないな……。先生に怒鳴られたりしてるのを見てると、学校には来てるみたい。
卓「……藍さん?」
藍「えっ?」
卓「どうしたの?」
卓馬くんが心配そうに、私の顔を見てきた。それを見て、私は少しドキドキしてる。
藍「ううん……事件のことを思い出してて……」
思い出したくない最悪な思い出――でも、卓馬くんとつきあえるきっかけになった最高の思い出。
でも、1つだけ変な感じがしてる。
あの時、私を助けてくれたのは卓馬くんだってのは聞いた。それじゃあ……気を失ってるときに、私を抱き締めてくれたのも……卓馬くんってことだよね?
真っ暗にいる中で、感じた温もり。それが私を安心させてくれた。
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