探偵みたいな高校生達(TENTH CASE)

そして…(1/13)


でも、それはひどく残酷な真実だった……。


駿「笑っちまうよな……。ダチの恋愛助けようとして、その相手が好きだなんてよ……」


マジで……バカだよ、オレ……。


次「……なあ、お前はどうしたいんだ?」


次郎がオレに聞いてきた。顔を見たら、オレよりもツラそうな顔をしていた。


駿「……どうしたら良いと思う?」


正直な気持ちだった。この思いを、藍に伝えたい気持ちはある。―でも、それは同時に卓馬を裏切ることになる。けど、伝えなかったら……後悔はすると思う。


駿「――こうするしかないよな……」


1つの答えが出て来た。でも、それは……みんなに見せているようなカッコいい探偵の姿ではなくて――1人のとてもカッコ悪い高校生の姿になるけどな……。



――――――――――



次の日、藍が入院している病院に行った。
看護師さんに病室を聞いたら、そこまで案内してくれるって言ってくれた。よほどわかりにくい場所なのか……あるいはオレが方向音痴に見えたのかのどちらかだろう。


看「あなた、高校生?」


看護師さんが聞いてきた。多分話題を探していたんだろう。


駿「ええ……まあ……」


看「入院してる子は……彼女?」


微笑みながら聞いてきた。看護師さんもやはり女性だからか、恋愛トークは好きみたいだ。
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