CLASH 〜悪と闇〜
※[冷たい檻](1/15)
そこは冷たかった。
今体の肌全体が触れているのもコンクリートの地面。
意識が戻って来た高進は急激な寒気を感じた。
体全体を鳥肌のウェーブが襲う。
そっと目を開ける。
だがこの急激な寒気はそれだけのせいではなかった。
手と足に何か金属の枷(かせ)のようなものが付けられており
そのひんやりと冷えた枷が皮膚に触れた時高進は震え上がるのだった。
なんだここは。
上を見上げる。
ひとつぶら下がった照明が目を刺激した。
正面には鉄格子の扉
後は全てがコンクリートだ。
高進は体を起こしてみた。
頭を釘で刺されたような痛みが走る。
『イッ……てぇ〜…』
そうか…俺はあの黒いヤツにやられて…
ここに運ばれた。
『あの……』
高進は不意に後ろから聴こえた声に振り返った。
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