「美波〜〜〜!!!おはよぉおおおきゃはぁっ!!」 高校生活最後の年は優香の耳に響く大きな声で始まった。 「おはようって優香何その格好?!!!」 声に振り返ると、ピンクにかなり近いピンクブラウンに染められた髪に、ピンクのカーディガンに、ピンクの通学鞄、ピンクの靴下、とにかくピンクの衣類に包まれた優香が満面の笑みで立っていた。 「何って春だからだよん。」 「……靴下までピンクなのはちょっと可笑しいんじゃない?」 「なんでー?!春の精優香って感じで素敵だもん!」 「まぁ……、別に気に入ってるなら何も言わないけど……。とりあえずクラス表見に行こう?」 「うん!美波と同じクラスだといいなぁ〜♪」 そう言って優香は私の腕に抱きついてきた。 長谷川はまたどこかの担任をするのかな? また担任になってほしいような、でもなったらなったで面倒くさそうだし。 とりあえず、自分の名前を探そう。 21時間目 ―ねぇ、先生……?― |