「あーあー、今日で修学旅行もおしまいかぁー。優香超寂しい〜っ。」 次の日、修学旅行最終日。 といっても最終日は大した事しないけれど……。 「ん?美波なんかまた元気なくなーい?なんで??」 「精神的に元気がないってわけじゃないから気にしないで?」 「えー?じゃあ具合悪いの?」 「そんな感じ……。」 ……あの後なんとか忍び足で部屋に戻った。 隣の担任も、他の人にも遇うこともなくて布団の中で胸を撫で下ろした。 だけど明日になったら隣の担任が何か言ってくるかもしれないから、どう返そうか一晩中考えていた。 そのせいで寝不足……で元気がでない。 「ここがおみやげ買える最後の場所だからな―!!」 私は寝不足なのに、土産屋の前ではりきってる長谷川。 隣の担任になにも言われてない訳? 私は目を合わせないようにと注意を払って隣のクラスの集団に視線を移した。 隣のクラスの担任も、長谷川と同じ事を言って呼びかけてる。 「美波〜!!何ぼーっとしてんのー?」 「早くこっち来なよー。」 「あ、うん……。」 同じ班の子たちに呼ばれて、振り向こうとした時一瞬隣のクラスの担任と目があった。 目があった瞬間、含み笑いをされて嫌な予感がした。 やっぱりバラすつもりなんだ。 今は修学旅行中だから面倒になると思って言わないだけなのかも……。 もしも学校に戻ったらバラされる……。 私は再び長谷川に視線を戻した。 何のん気にお土産買ってるの……。 20時間目 ―彼女の証― |