夏の終わり 僕の始まり
[幻想と真実](1/1)
彼は僕に駆け寄り、
僕の胸ぐらを掴んで言った。

彼女はどこに?

彼女はどこにいるんですか?

彼女にもう一度会いたい。

彼女に会いたいんです。

崩れ落ちるように彼は
僕の前にしゃがみ込んだ。

やっぱり彼女はいないんですか?

僕をからかったのですか?

彼は僕に小さな怒りを見せた。

僕は戸惑った。

彼女どこいったんだろう?

さっきまでここにいたのに、

一緒にイルカ探して、

一緒にイルカ見つけて

一緒喜んでた彼女はどこ?

そんなに彼に会いたくないのか?
そんなはずわない。
あれだけ彼を思ってた彼女がにげるはずはない。

彼は言った。

嘘をつかないでください。

彼女がここにいるはずはない。

こんな嘘をつくのはやめて欲しい。
どうしてこんな嘘をつくのですか?

僕に恨みでもあるんですか?

彼は僕にむかい訴えた。

僕は彼女の存在を彼に信じて欲しくて必死言い返した。

そうじゃありません。

確かに彼女ここにいたんです。

さっきまで一緒にいたんです。

信じてください。

彼は眉間にしわを寄せ僕に言った。

嘘をつかないでください。

彼女がいるわけないんです。

絶対にいるわけないんです。

あまりにもキッパリ言い切る彼に
納得いかない僕は言い返した。

本当にいたんです。

さっきまで一緒にメッセージを探していたんです。

信じてください。

僕を必死に訴えた。

彼は僕に大声で言った。

彼女はいるわけない。

こんなとこにいるはずがない。

だって

だって、

彼女はもう

もう.....この世にいない。




- 17 -

前n[*][#]次n
/23 n

⇒しおり挿入


⇒作品?レビュー
⇒モバスペ?Book?

[編集]

[←戻る]