「…雪ちゃん」
三日後、丞は回復した雪を連れて町に出かけた。
雪はまだ落ち込んでいるのか、ずっと寂しそうな顔をしていた
手間をかけてしまった事を引きずっているようだ。
気分転換になればいい…そんな思いで丞は雪を誘ったのだ。
近藤や山南も心配しており、時間は気にしなくていいからゆっくりしてこいと言われている。
「丞…」
「あんま、落ち込んじゃ体に悪いで?」
「…でも」
「気にすんなや。皆、心配しとるで?」
「…うん」
あれから、沖田や永倉が部屋にやって来て、話し相手をしてくれたり、井上がお粥を持って来てくれたが、それでも…気にしてしまう。
俯く雪を見て、丞は話題を変えた。
「雪ちゃん、何か食べよか?」
なんでもいいでと言うと、雪は小さく
「親子丼がいいな…」
と呟いた。
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