舞えぬ雪と青い鳥 * 棒術稽古(1/10)

次の日の朝。

「雪ちゃん、今日は棒術稽古やで」

早起きした雪に先に起きていた丞が声をかけた。

「丞、眠くないの?」

「大丈夫やで。さ、準備しようや」

丞は雪に子供用の胴着を持ってきた。

「雪ちゃん、これ初めて着るよな?」

「うん」

「少し着にくいで、俺がやったるからね」

丞は胴着を身につけさせながら着方を教えていった。

「うぅ〜きつい」

「少ししたら慣れるで我慢してや。俺も着替えてくるからちょっと待っててな」

そう言うと、丞は素早く胴着を身につけ、手に棒を持ってきた
「雪ちゃん、これ使ってや」

渡された棒を雪は握りしめた。
少し重い。

「じゃ、行くで」

丞の後について雪も庭へと向かった。

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