舞えぬ雪と青い鳥 * 壬生浪士組監察方(1/15)

はっと目を覚ますと知らない部屋に寝かされていた。

「ここ…どこ?」

「お!気がついたみたいやな。お嬢ちゃん」

あの薬売りの声がした。

「…あ」

「疲れとったみたいやな。具合…どうや?」

「大丈夫…」

雪が呟くと、薬売りは名乗り出した。

「俺は山崎丞。壬生浪士組の監察方や」

「みぶ…ろうしぐみ?」

「まぁ、将軍様をお守りしとる侍達の集まりや」

雪はわかったかのように頷く。
「お嬢ちゃんは、なんて名前なんや?」

「…西條雪」

「雪ちゃんか。よろしくな。いくつになるんや?」

「八つ…」

「そうなんや。俺は十一上やからお兄ちゃん、やな」

人懐っこい笑顔を浮かべる丞に雪は俯いた。

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* シ オ リ
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