不思議の国と俺様アリス
プロローグ(1/1)



……ここはどこ、だ?


痛む頭を抑えながら辺りを見渡す。



目につくのはでけえ扉。
上は…シャンデリア?
それに高級そうな暖炉。
ソファーの上にはくまのぬいぐるみ。


そしてド真ん中には机といすが1セット。




「……なんだ、この部屋…」




なんでこんなところに?


少し首をひねりながら立ち上がり、扉に近づく。

とりあえず、外に出てみよ。
どこかわかるかもしんねえし。



そう思ったが、その扉は押せども引けどもビクともしない。




――イラッ




「……うぜっ」




扉と格闘しすぎて赤くなった手のひらを見て、大きくため息。

仕方なしにド真ん中の机に近づくと、小瓶が1つ。




「…なんだこりゃあ…」




訝しげに手に取ると、ひらりと何かの紙が落ちた。




「?」




イライラしながら拾うと、そこには一言




『私を飲んで』




と書かれていた。





不思議の国
   と  
俺様アリス






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