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[逢い引きスリル](1/18)
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琉衣からもらったアメを握りしめ、授業が終わり、華耶が私のところへ来た。
「 みちるっ、ねぇ 昼休みに なんかあったの?」
「 あ、華耶ちょっと来て… 」
私は華耶を階段付近に連れていき、指導室での話をした。
「 そっか… 宗輔の耳にも入ったんだ。おばさん、策士だね。私と宗輔の事は心配しないでね、お互い秘密ばっかだけど、助けあってこうよ。たまに、アリバイ頼むからよろしくね?」
「 華耶… 先生もだけど、少しは危機感っての持ったら?華耶も先生もモテるんだし、どっからバレるか… 」
私を盾になんて… 無謀だよ。
「 じゃあ 私は夜デートだから。またメールするね〜 」
「 私も琉衣と買い物だった!ヤバいっ」
華耶はそのまま帰り、私が教室に戻ると、琉衣がいなかった。
あれ、琉衣は? 帰ったのかな… 鍵もないのに…
私は慌てて教室から出て行った。
こんな時に電話出来ればなぁ…
あ、電話!電話くらい出来るじゃん!
思い立って校門を出たところで琉衣に電話をかけた。
「 もしもし、私っ 今 どこ?」
『 11時の方向 』
「 11時? なにそれ… 」
辺りを見渡すと、琉衣の言うように11時の方角に琉衣がいた。
『 ホッとした?』
「 別にそんなんじゃないから。帰って着替えたら買い物行こうね 」
『 ああ。アメは?食った?』
アメ? あ… まだ食べてないや。
『 チェリーガールには、チェリー味がピッタリだろ。早く食えよ〜 』
な… なに、チェリーガールって…
すっごく嫌な感じするんだけど?
「 離れてこのまま帰ろ。じゃね 」
電話を切ってから、私は手にあるアメを食べようとして、やめた。
食べたいとも思ったけど、なんとなく私は鞄にしまった。
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