親友のストーカーが何気良い奴みたいで辛い。 ミッションその1。 *1/4*



ミッションその1

《佐藤の肉声を確認しよう!》



実際、出欠確認の返事しか聞いたことないんだよなー。

どうやって、彼の声を確認するか。





よし、とりあえず、話しかけてみよう!








「……ねぇ、佐藤くん」



あたしは、勇気を振り絞り話しかける。

しかし、彼は授業に集中していて気づかない。




すごい集中力だなあ。



それでもあたしはめげずに話しかける。




「……ねぇ。




……………佐藤くん、











佐藤くんってば。














おーい、さとーくーーーん、










さとーーくーーーーん。











おーい、もーしもーし。











ねぇー!佐藤くんってばーーー!!!」






するとようやく、あたしの声に気づいたのか、佐藤があたしのほうを見た。




が、しかし。
その視線はすぐに、あたしの後方へと向けられた。



どうしたのだろうと思っていると。




「蒼井さん。」




と後ろから声が聞こえた。


















あ、そうだった。















あたしはおそるおそる、後ろをふりかえる。















「蒼井さん。あなたは他の生徒を巻き込むまでして、この授業を妨害しようとしてるのですか?」





そこにいたのは、鬼教師の名を持つ、現代文の先生だった。





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