白雪姫の恋

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小さい頃からお母さんに
「あなたは白雪姫のような女の子になるの」
と言われて育ってきた。


そんな私の名前は
白雪 林檎(しらゆき りんご)


白雪家の林檎っていう女の子なだけだが
みんなから白雪姫って呼ばれてきた。


別に嫌ではなかったし
成長するにつれて
そこそこ綺麗なルックスと名前のおかげで
町内では私のことを知らない人はいない
ってくらい有名になった。


町を歩けば、白雪ちゃん、と声をかけられ
学校に行けば、白雪姫、とちやほやされる。


そんな生活なら
多少は性格もわがままになる。


しかし私は、絵本の中の
優しくて正義感のある白雪姫を演じた。


本当はグリム童話の本当の白雪姫みたいに
残酷な女の子なのに。


かといって、母親に熱した鉄の靴を履かせて
死ぬまで踊らせるなんて事はしない。


ただ、自分の本当を押し殺して
心ない笑顔を作るだけ。


みんなの理想になるために。


母親の理想になるために。




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