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ディープキス(1/2)


「おれ、ずっと好きだったんれす…」

「はいっ?」


飲み会の後、まだまだ飲み足りない私は後輩のショウくんを酔った勢いで無理やり家に引き込んだ。

ビール3本を開けたショウくんはいよいよ限界っぽい。

意味不明な言葉を吐くなり崩れるように私の肩にもたれかかった。


「ごめん…飲ませすぎた…大丈夫?ショウくん」

「ユイさん…」

「ほぁいっ?!」


下の名前を呼ばれて私は思わず素っ頓狂な声を上げてしまった。

ショウくんはいつも私をセンパイ、もしくは名字で呼ぶはず…。


「ど、どうしたのショウく…」


突然、視界がショウくんでいっぱいになる。

唇に押し当たる感触。


…こっ、これは間違いなく……っ!!



「むぁああーいっ!!」


私はとっさに叫びながらその感触から逃れた。

目の前にはトロンとした目のショウくん。


「ごっごめんね!泥酔させちゃってごめんね!水飲むっ?!」

「好きれふ」


話しが噛み合ってないっ!


「あっ、間違ってるでしょ? あんた、酔って田中さんとか山田さんとかと私間違ってんでしょ?!」

「ユイさん…」


下の名前で呼ぶな!!


「…あっ!ちょ、や、膝の上に乗るな!待て!待……っあ…んぅ!」


再び唇に押し当たる感触。

今度は頭を手で押さえられててなかなか逃れられない。

お酒特有の変に甘い味がする…。


ああ…そういえばキスしたのなんていつぶりだっけ…。

高校以来してなかったなぁ……

って、ウットリしてる場合じゃない!


「…っ、ショウ…っ!」


なんとか無理やり顔を背ける。
だけどショウくんは私を逃そうとはしない。


「なんで…っこんなこと…!」


「…っはあ…、まだ…まだ、もっと欲しい。ユイ、愛してる…っ」


不覚にもドキンと胸が高鳴る。

頭を両手でがっしり押さえられて私は完璧に逃れることができなくなってしまった。

肩を押してもショウくんはびくともしない。


「…ふっ…ん、んん…ぅ…!」


酸素不足でだんだん頭がぼんやりしてくる。


「…口、開けて…」

「ふ、ぁ…っ?」


突然指示されて私は思わず口をポカンと開けてしまった。すかさずそこにショウくんの唇が重なる。


「っんん! んーっ!」


熱くてヌルリとしたものが侵入してきて私は体を強ばらせた。
自分の舌にそれが絡むと体中がゾクリと騒ぎ立った。


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