さよならプリズム

◆[さよならプリズム](1/14)

小学校の理科の授業で、ぼくは初めてそれに触れた。


手のひらの上で陽光を反射して、輝く多面体。


「まるで虹の欠片みたい」

誰かが呟いた。


きみを例えるなら――。
そう、あの時のプリズム。



「ありがとう」


おめでとうの言葉にはにかんで、きみは笑った。

きみがいーっと歯を見せて笑うのは、照れ臭い証拠。


「まさかあたしが結婚するなんて。自分でも信じられないよ」


「おれもだよ。世の中にそんな奇特な男が居たなんて」




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