午後四時。
一二三さんの名刺にある仕事場に向かう。受付の人に相談室へ通されて、そこで待っている。
宝石店ということもあってか、見るからにセレブっぽい人が、渡されたダイヤのついた指輪をウットリと見とれている…そんな人もいれば、結婚指輪をうれしそうに選んでるカップルもいた。
それに比べ……
キャミに上着を羽織っただけの私。
サマーニットにラフな格好の哲也。
タンクトップにダボダボのズボンをはいた聖人。
爽やかなワイシャツにGパンの輝。
ロリータ服の陽菜。
…………………場違いにも程がある。
「…お待たせしました。森野さん。」
そんなことを考えていたら、一二三さんがやってきた。あのとき見たときとは少し違うスーツにポニーテール姿は、やはりできる女っぽく見える。
「いえいえ。あの。矢島かれんさんとは…?」
「…彼女とは大学からの付き合いだったの。最近あってはいないけど、たまにご飯に行くほど仲がよかったのよ。
……殺されたと知ったとき、悲しいより驚いたが来たわ……。」
…………………ん?