森野探偵事務所物語【改】〜Vネックレス連続殺人事件〜
[プロローグ 金庫](1/6)

白い壁に赤い屋根。
周りは鉄製の柵に囲まれて中にはバラの花が咲いている。

絵に描いたかのような豪邸だな。

と、藍里は思った。
それと同時に、こんな豪邸の中に入れるのも、探偵で依頼がなければ一生入ることもないだろう。
とも感じていた。


インターホンを鳴らすと、直ぐに声が聞こえてきた。


『はい。どちら様ですか?』

「…若草家の旦那様から、依頼を受けた森野藍里です。」

『お待ちしておりました。どうぞ。』


………?

(どうぞといわれても、どう入ればいいんだ?)


そう疑問を抱いたが、数秒で解決した。突然、『ガチャン!』と錠が外れる音がしたかと思うと、ガラガラガラガラ……と、行く先を塞いでいた柵が左右にスライドし、道を開けた。

中で操作をしているらしい。

「おぉ……!」

余りのハイテクさに、藍里は思わず声を上げた。



- 1 -

前n[*]|[#]次n
/79 n

⇒しおり挿入


⇒作品?レビュー
⇒モバスペ?Book?

[編集]

[←戻る]