そのとき隣にいるのが君じゃないとして アンダーグラウンド(1/1)




本当の自分は大切な人にだけ

見せればいから、君の胸元に

百合の花が咲いている。



私のこと分かってくれる人はいなかった。

だから何を言われても気にしない、

好きなように生きて好きな時に死ぬの。



指の付け根の、折り鶴のタトゥーが

君を遠い場所まで運んでくれますように。

人の手によって色をつけられたのに、

まるで内側にあった君の悲しみが

とうとう皮膚にまで浮かび上がったようだった。


君は君自身のことをわかってる。

誰に否定されても、いつか私と

離れ離れになっても、きっと生きていける。


君は美しい。背中の羽の色が

退屈なこの街の空気に溶けてしまう前に、

もう一度あの場所へ逃げてもいいんだよ。

その後、絶対ここへ戻ってきてはいけない。

ちゃんと会いに行くから、

君は自分のためだけに飛んでいいよ。





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