お隣の仁君 (1/24)
朝食を食べ終わり、二人揃ってマンションの部屋を出る。
エレベーターホールでエレベーターを待っていると
舞がはっと思い出したように声を出す。
「あ、洗濯物を干すのを忘れてきた」
「今から戻る?」
「うん。もうエレベーター来るし、尚は一階で待ってて。
洗濯物を干したら、ダッシュで行くから」
言い終わらないうちにマンションの部屋に戻っていく舞に
尚は笑みを浮かべて声をかける。
「そんなに慌てなくていいよ」
「あとでねー」
舞はドアを開けながら、尚に大きく手を振って、そのまま中に入っていた。
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