欲しいもの
「ねえ、マコトちゃん。欲しい物ある?」
「ん〜 シズルくんが欲しい」
「…あの、僕は物じゃなくて!」
困ったように言いながら顔を真っ赤にさせる私の夫。
相変わらず可愛い。
童顔で、くりっとした瞳。
さらさらの髪は撫でたくなる。
「……だからね。
ん、マコトちゃん、聞いてる?」
そう言って、
私の顔を覗きこむ。
ジーッと見つめてみると、夫は恥ずかしそうに、はにかんでくれる。
「…シズルくん」
「なぁに?」
キョトンとした顔で小首を傾げてる。
飼い主の命令を待つように私の言葉を待つのを見ると…放っておけなくて。
ついつい、シズルくんをいじめたくなるの。
――可愛い夫は私の癒し。
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