死ぬ程洒落にならない怖い話
[録音テー](1/3)



大学に進学することになり私は引越しの準備をしていました。


物に溢れて汚い、実家の部屋を少しずつ片付けながら、いる物といらない物を分けていたら3つの古びたカセットテープを発見。


昔ダビングした懐かしい曲でも入ってるんじゃないかと思い、その中の一つを興味本位で聴いてみた。


「ザー つっかもうぜ ドラゴンボール! ザーザー」


幼い歌声を少し聞いた瞬間わかった。


自分の声だ。


懐かしい。


小さい時にやった事がある人もいると思うが、当時は自分の声を聞くというのが不思議で楽しかった。


幼少から小学生にかけて隣に木村優斗くん(仮名)という同年代の子が住んでいて、優斗くんは私に色々な遊びを教えてくれた。


その中のひとつがテープレコーダーでの自分達の声の録音だ。


当時二人とも、ファミコンとかそっちのけで録音に夢中になったのを記憶している。


小学校に入学する直前に優斗くんは親の転勤により引っ越してしまい、録音テープの事なんてすっかり忘れていた。


『すごい懐かしいなぁ』なんて思いだしながら二つ目のテープを聴いてみる。


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