空に散った愛
[未知なる世界へ](1/2)
「修‥ちゃ‥んっ‥」
今日の亜美には、
いつものような明るさがない
「おいおい‥泣くなよ亜美!」
「だっ‥だってっ‥
修ちゃん‥修ちゃんっ‥」
普段の俺の朝は、
亜美の輝く笑顔から始まる
亜美が笑うと、
亜美のぱっちりと大きい目が
いつもくしゃっと細くなる
しかし今日の亜美の目には、
大粒の涙が溢れている
「亜美〜、何泣いてんだよ!
行っただろ?
俺は絶対死なねぇ。
強くてかっこいい男になって
亜美のとこに帰ってくるから。
な?泣くなよっ!ほら、笑え♪」
亜美の涙を見ると、
泣きそうになってしまった
俺は必死に涙を堪えて、
精一杯の笑顔を作って見せた
「修ちゃん‥?」
「なに?亜美。」
「わたし‥いつでもどこでも
ずっと修ちゃんの傍にいる‥」
俺の胸を押さえながら亜美は言う
「修ちゃんが辛いときも
悲しいときも苦しいときも、
わたしはいつでもここにいるから‥
胸に手を当ててお話しして‥?
そしたらわたし、どんなときでも
精一杯、応えるからっ‥!」
涙を堪えて必死に訴える亜美
そんな亜美を見ていると、
溢れる涙を堪えきれなかった
「亜美‥待っててな‥
俺、行ってくるわ‥!」
亜美は大きく、
そして力強く頷いた
「修ちゃんっ、万歳っ!
わたし、ずっと待ってるからっ!」
亜美の笑顔を確認してから、
俺は戦場へ向かう船に乗り込んだ
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