第一章[〜Σの系譜〜](13/13)
「ん?…私…」
どれくらい時間がたったのだろう?意識がもうろうとする…
「あれ…手が動く」
破れた服はそのままだったが、なぜか拘束だけは解かれていた。
「ん?」
自分の手を見た。何かべったりとした液体が手についていた。そして、鉄の臭いで鼻がひんまがりそうだった。
「何…この臭い…」
もうろうとしていた意識がはっきりとしてきた。
すると、手が真っ赤になっているのが見えた。
血?
次第にはっきりとしていく視界で私の目に映ったもの…
「何…これ…」
血に染まった両手、ベッドを中心にして散らばった男達だと思われる肉片。
「きゃぁぁぁっ!…」
私は絶叫すると、再び意識を失った。
意識を失う直前、誰かの声がした。
初めて聞いたはずが…なぜか懐かしい声
『ようこそ、シグマをつぐ者よ』
第一章〜Σの系譜〜 終
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