世界で一番君が好き
★Dispensary (1/5)
  大輝×直哉





 大輝Side ――





「大輝!早くしろよ!」

「ハハ。お前、ホント体育好きだな。」

「おうよ!
サッカーは別格として、バレーは特に好きなんだかんな!
俺様の華麗なスパイクに腰抜かせ!!」

「はいはい(笑)。」


張り切ってる直哉はかわいい。
俺はにやけながら直哉の後ろを走る。



お?向こうから敵機襲来。




「直哉センパイ!次体育なの!?
……おい…大輝先輩、あんまその人に近づくんじゃねえよ…。」

「はあー?
命令される筋合いじゃねーし(笑)。」

「ちッ!!
テメー、そのうちマジでぶっ殺すゾ…。」




「まーまー祐希、やめとけ!俺の体育の時間が減るだろ。」

「うお!直哉、俺の心配して止めたんじゃないの?」

「大輝は学年一喧嘩に強いんだから、祐希に負けるわけないじゃん。
それよりバレー!!」

「わーったよ(笑)。
じゃな。一年坊主クン。」





走る俺たちの背後でガッ……!!と、壁を殴る音が聞こえた。
生意気なあのガキが嫉妬してるのはいつ見ても楽しくて、からかいたくなる。








 ――***――




自分で言うだけあって、直哉は強力なスパイカーだ。

物凄いジャンプ力でちっさい体をカバーして、全身をバネのようにして、強烈なスパイクを打つ。




…まあ、俺に興味あるのは、スパイクの威力より、スパイクを打つときにチラッと見える直哉のキレイな腹筋だけどな。






「わ――――ッ!!!直哉ーッ!!!」





――――バカなこと考えてる俺の目の前で、ボールをマトモに頭に食らった直哉が床にのびた。










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