世界は誰のもの?
[離婚大騒動!?](1/16)




「離婚よ離婚!絶対りこーーーんっ!!!」


 夕陽に照らされた河原に日和の叫び声が響き渡り、琉狼は思わず手に持っていた花束を落としてしまった。


「何だって……!?」





 番外編 『離婚大動!?』








 事の発端は琉狼のある一言だった。


「ひよ、俺明日ちょっと出かけるから」


 それだけなら何の問題もなかった。

 そりゃあ、だって琉狼だって出かけることくらいあるもん。

 問題なのは、それが明日だってこと!!


「明日…?」

「うん。もしかしたら帰ってこれないかもしれないから、先に寝てていいよ」

「えっ」


 明日が何の日か分かってるの?

 とは言えなくて。


「仕事?」

「あー……、うん。そう仕事」


 そう言いながらもふいっと視線を逸らす姿に、私は心に妙な突っ掛かり覚えた。

 あれ?

 こんな違和感初めてだ。


「そっか。ひとりで?」

「あ、えっと、いや……うん、千里とちょっとね」


 やっぱりおかしい。

 何かがおかしい。


「じゃあそういうことだから」

「あ、うん」


 だけどそそくさと部屋を出ていく琉狼に、私はそれ以上なにも言えなかった。



 その日の午後、私はひとりで考えても埒があかないことに気付き、相談相手を探していた。


 一一鈴華ちゃんは忙しそうだったからダメ。流さんはこのことを相談するには相応しくなさすぎる人選だからアウト。

 由季はもう九尾に帰っちゃったからいないし。


 いろいろ考えていると、その時ふと視界の端でちらつく相変わらずリアルテディベアな熊の耳。


「葵くん!ちょうどいいところにいた!」

「あ、日和様こんにちは!僕に何か?」


 今日も神狼の里に遊びに来ていたらしい葵に相談することにした。

 適任かは分からないけど、とりあえず私のこのモヤモヤした胸の内を聞いてほしい。




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