聖母と六人の魔物達
11[妖界(あやかしかい) へ](1/1)
銀「明!妖界へ行こう!」
明「いいんですか?」
銀「ああ。皆、魔界や冥界に明を案内しただろう?まだ案内していないのは、余だけなのだ。
土曜日の正午に洋館の前に集合じゃ!」
土曜日。
銀「早速参ろうか。」
銀は、あのビルまで歩きだした。
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銀「我、妖の王・銀なり。銀の名において・・・妖界への道よ開け。」
銀と明は、呪文によって出来た穴に飛び込んだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・妖界へは、すぐに着いた。
銀「明。妖界に着いたぞよ。」
明「ここが妖界・・・やっぱり暗いですね。」
銀「妖を含む大半の魔物は、明るいのが苦手じゃからな。それより明、どこに行きたい?」
明「人魚が見たいです。」
銀「人魚なら、こっちの海におる。行こう。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
明「わあ!人魚だ!皆さん綺麗ですね!」
人魚「銀様、この子、普通の人間じゃないですよね?」
銀「よくわかったの。この子は、“聖母"じゃ。」
人魚2「聖母?!」
人魚3「私初めて会ったわ・・・。」
人魚4「私もよ・・・。」
銀「明、次はどうする?」
明「あっ!あそこに居るのは、なんですか?」
銀「あれか?あれは、鎌鼬(かまいたち)だ。」
明「可愛い!」
銀「気をつけろ。前足の先が大きな鎌になっているからな。」
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銀「明!一度余の屋敷に戻ろうぞ。」
明「えっどうしてです?」
銀「次案内しようと思っている所がとても寒い場所じゃからな。今の格好のままでは寒いと思うての。」
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明「どこに行くんですか?」
銀「雪山じゃ。」
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銀「雪花(ゆきか)!雪花はおるか?」
雪花「まあ、銀様、どうなさいました?」
銀「この子に妖界を案内しているところじゃ。それで、お前の所に寄ったのだ。」
雪花「そうですか。ゆっくりしていって下さい。」
明「寒いけど、綺麗な所ですね!」
銀「明、そろそろ人間界に戻らぬと。余が送ろう。」
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