聖母と六人の魔物達
10[冥界へ ](1/1)
艶魔「明!冥界を案内しよう。」

明「いいんですか?」
艶魔「ああ。明日朝10時半にこの建物の前に集合。」




翌日。
明「おはようございます!」

艶魔「おはよう。」

艶魔は、瞬間移動用の呪を唱え、あのビルに向かった。
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艶魔「我、鬼王・艶魔なり。鬼王の名において、冥界への路(みち)よ、開け。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
艶魔「明、着いたぞ。」

明「ここが、冥界・・・・。」

しばらくすると、明がこう言った。

明「艶魔さん。」

艶魔「何だ?」

明「思ったんですけど、冥界も魔界も暗いですよね。お昼に来ても、まるで夜のようです。」

艶魔「まあ、殆どの魔物が明るい場所が苦手だからな。それ故暗いのだろう。」

明「でも、艶魔さん達は、お昼でも人間界にいますよね?」

艶魔「我は鬼王であり、冥界の王。ルシファンは、魔王で魔界の王、ルビーは吸血鬼の王でナイトメアは夢魔の長。銀は、妖の王。このように皆位が高い魔物だ。中位から上位の魔物は、明るい場所でも平気なのだ。」


明「そうなんですか。」

艶魔「さあ、城下街を案内しよう。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
明「暗いところ以外は、時代劇で見る城下街と変わりませんね。」

艶魔「明、生憎城下街には人間が食べそうな物はないから、城の中に入ろう。」

明「入って大丈夫なのですか?私、人間ですけど・・・・・。」

艶魔「何を今更。ルシファンの城にも入ったんだろう?それに、お前はただの人間ではなく“聖母"だ。だから大丈夫。」

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城の広間に入り、艶魔は調理係に言った。
「彼女に美味い料理を食べさせてやってくれ。」

「かしこまりました。」
しばらくすると、沢山の料理が運ばれて来た。
ぱくっ
明「美味しい!」

艶魔「口に合ったようでなにより。」





明「今日はありがとうございました!楽しかったです。」

艶魔「人間界まで送るぞ。」


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