私だけが報われない!
[九十九先輩は王子様ではありませんでした。](1/10)


……

『お迎えにあがりましたよ、姫?』

『きゃっ///九十九先輩///』

『姫は…いつも美しいですね。…僕は、悪党にさらわれてしまわないか不安です…』

『つっ九十九先輩…///((トゥンク』

『姫…僕と、
けっこ――――ピピピピピピピピピピピピピピピピ


「うるっせぇえぇえな目覚まし時計!!!今めっちゃいいところだろぉおぉぉおぉお!?!?」


けたたましく鳴り響くアラーム音。
そしてそれを怒鳴り散らす私。






ふいに、私の部屋のドアが開いた。


「……うるせぇのはお前だろ…目覚まし時計は悪くねぇよ」


「なんだお兄ちゃんか…お母さんが殴り込みに来たかと…」



半ば呆れ顔で注意してきたのは、うちの兄、八乙女 ジン(やおとめ じん)である。

顔は怖いけど、いい人だよ!ほら、なんか名字聞くと可愛らしいでしょ!?

友達いないっぽいから、募集中だよ!!


…とか言ったら口を引き裂かれるので言わないけど。



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