僕と君?と 、milk tea。
2.猫の秘密(1/15)
-雪白side-
店の制服を一風店長から頂いて、自室で着替える。
小さいサイズが女子用の黒色しか無かった為、黒色のポロシャツを貰った。
ブラジャーが透けてないのを確認し、念のために自分の黒のシャツを切り裂きクルクルと、きつく胸に巻きつけた。
ただでさえ小さめな胸の脹らみを、さらにペッタンコに仕上げてみる。
ポロシャツに袖を通し、自前のジーンズの上から黒のエプロンを腰に巻いた。
もし女とバレてしまえば、私を拾ってくれた琉風さんに迷惑をかけてしまう。
そしてその先、私に待っているのは間違いなく、...野宿生活なんだ。
...そんなの、私には無理だよ。
帰る家さえ失ってしまった今、嫌いな夜をたった1人外で過ごすなんて...。
想像しただけで、身震いしてしまう。
一応洗面所に行き、そこの鏡で女とバレないか確認してみた。
が、鏡に映った自分の容姿は、どこからどう見ても完璧な男子。
「よしっ。 これで大丈夫」
「何が大丈夫なんだ? シロ」
すぐ後ろから聞えた突然の声に驚いて振り返ると、私を見てニヤニヤ笑ってる舜君が立っていた。
「....シロって?」
「えっ? あぁ、マシロって長いからさっ。
んで、シロ。
別に良いよね?
じゃ下に降りるよ。俺が、仕事教えてあげるから」
「...はい」
人懐っこそうな舜君の笑顔に安堵感を覚えて、そのすぐ後に付いて行った。
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