1/1 E旅のはじまり † 部屋から出たサクヤを待っていたのは 学園で一番年長の神子だった。 自分にも他人にも厳しい彼女の登場に サクヤは苦手意識からか、つい及び腰になってしまう。 そんなサクヤの様子を 特に気にした様子もなく神子は口を開いた。 「…サクヤ・セクレッド。ついてきなさい。」 神子は無表情のまま淡々とサクヤに告げると サクヤの返事も聞かずに歩き始めてしまう。 そんな神子に一瞬、呆気にとられるものの 置いて行かれては困る、とサクヤは 小走りで神子の後ろをついていった。 連れて来られたのは学園長室。 学園に来て一度も訪れた事の無い場所に サクヤは、つい畏縮してしまう。 . |