1/14 B帝国騎士団 キャア、キャアと色めきだつ少女たちの声から サクヤたちは先程、聞いたばかりの【帝国騎士団】の名前を、どうにか拾う。 「エマ、急がないと!!授業に遅れちゃうよ!!」 実技にあまり自信が無いサクヤは、 出席だけは、きちんとしようと心に決めていた。 「あら?面白そうだし、行ってみない?」 いつもなら、そんな事を言いだす事の無いエマが、 多少強引にサクヤを連れて中庭へと向かう。 「ん〜。やっぱり、よく見えないわ。あ、そうだ!!そこのベンチを踏み台にしちゃいましょう!!」 エマはそう言うと、サクヤの手を引いて ベンチへと登った。 ベンチに登っても、少女たちの中でも 背が小さいサクヤには、あと少しばかり 高さが足りない…。 ピョンピョンと飛び跳ねて、ようやく少しだけ 帝国騎士団らしき団体が目に入る。 . |