Dr.レイル
[Dr.レイル](1/9)
『どうしても行くのかい?』
白髪混じりの老人は椅子に腰掛けながらパイプを吸い呟く。
『行かなきゃいけないんだ。』
『君じゃなくてもいいだろう?レイル。』
レイル『僕じゃなくてもいいのかもしれない。
でもね、僕以外に誰が行くっていうんだ?』
レイルと呼ばれたまだ若々しい青年は苦笑いで答えた。
『どうして誰もそうしないのかわからないわけじゃあるまい?』
俯きながらレイルを諭すように話す老人。
レイル『そりゃあね。
僕は誰よりも知ってるつもりだよ。』
『なら…』
老人が何かを言おうとするのを遮るようにレイルは話す。
レイル『でも!
行かなきゃ…。』
レイルと呼ばれる青年はそう言うと荷物を背負い笑顔を残して扉を開けた。
レイル『行ってくるよ。』
『…。』
レイルの背を見つめる老人の瞳は寂しさと悲しみに溢れていた。
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