始まりはあの日から…

1/11 小テスト



7月になり、少しずつ夏への準備が始まる



学生にとっては誰もが楽しみにしている夏休みという一大イベントが控えている


夏休みを極楽と例えるならば、夏休みになる前にある期末テストは学生にとってみればさぞ拷問のごとく、苦痛な時間になるだろう



岬は相変わらず集中をしない悠斗に手を焼いている始末である



匂いを嗅がれたり、脇腹をくすぐられたり、背中をなぞられたり…………



身体に溜まっていく欲求を発散させたいが、家に帰れば、あの電話がかかってくる始末だ



欲求を抑えながらもまた今日も授業が進んでいく



◎◎◎



悠斗はペンを握り、参考書を見るふりをしながら岬の身体を舐め回すように見る


(最近、暑くなってきたから…露出が多くなってきたからな…ありがたいなぁ…)


そんな厭らしい視線には気付かず、集中力が散漫になっている岬はため息をつく


(はぁ…最近おかしいな…体調悪いのかな…)



『先生?体調でも悪いの?』


ニコッと笑いながら岬の顔を覗きこむ



「え?大丈夫よ。ほら勉強は終わったの?」


(いけない……いけない…ちゃんと切り換えて教えないと…)



『終わったよ。こんなの簡単なんだよ……あっ…そういえば明日……』



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