★★[その2](1/19)
−次の日の、昼休みの事だった−
「…………」
「…なんで、あんたいんの?。」
俺が12時過ぎに、倉庫から出た所に吉川が立っていた
昨日の今日だぞ?どういう神経してるのか…
「………」 今日も、無言の吉川
手には、お弁当の入っているらしい袋を持っている
そして、俺は気付いてしまった
−あの子しか、優しくしてくれないの−
−…明日、口利いてくれなかったらどうしよう…−
吉川には、居場所がないんだ
昨日、古城に喧嘩を売ってしまったから……
昨日家に帰って、冷静になってから……
自分の態度も酷かったという、後ろめたい気持ちがあった
「……一緒に来るんなら、勝手に着いて来い」
俺はツナギの尻に、自分の財布を手で確認するとなるべく目立たない倉庫の裏側から外に出た
吉川は、昨日みたいに俺の後ろを黙って着いて来た
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