quatre[その4](1/27)
プロポーズ編
周りの空気が変わった事に、最初に気が付いたのは朝の女子更衣室での事だった
いつものように、出社して
いつものように、更衣室のドアを開けた
「おはようございま−す」
私がドアを開けた途端に、ぴたっと皆が会話を止めた
突き刺さる視線を感じていると何人かが、そそくさと部屋を出て行った
「………?(何だろう?)」
「おはようございます、児玉さん」
ベテランの経理のお局さまに声を掛けたけれど……
何か言いたそうにしながらも、彼女からも挨拶は返って来なかった
中には、「おはよう」って挨拶だけをしてくれる人はいたけれど
皆の態度が、どことなくぎこちなくよそよそしい……
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