0。[秘密の図書室。](2/23)
そんな恐ろしい形相を作った私にも、爽は全く臆さない。
長い足を組んで、愉しそうに口角を上げた彼は、見下ろす私を優雅に見上げてくる。
「だって、告白されたら断れないんだもん」
「断ってよ!!彼女(わたし)の為に!!」
私の一際デカい声が、放課後で誰も居ない図書室に虚しく響く。
ここは、私達が通う私立高校の2階の図書室。
今月図書当番の私は、いっつも利用生徒が全然来ないのを良い事に、毎日爽を呼び出しては、厳しい説教を繰り返していたのだ。
だが、その効果は依然として全く見られない。
「だってさぁ」
爽は顎に手を当てて、溜め息つきながら(私がつきたい…)遠い目をする。
「一世一代の告白をしてくれる女の子達を拒絶するなんて…
可哀相じゃない?」
なんだその理由は!?
しかも同意を求めないでよ!
「へえぇえぇ。私はカワイソーじゃないわけね?」
確かに拒絶は辛いけど、爽は私の彼氏でしょ?
あんたが周りの女の子を受け入れる度に、傷付く私の気持ちはどーしたらいいの?
「……信じらんない」
正面から言う勇気がなくって、テーブルに両手をつく私は俯き加減で小さく呟く。
どうしていっつもそーなわけ?
何考えてるの?
いっつもいっつもいっつも
爽は笑ってばっかりで
私には、あなたの気持ちがちっとも判らないよ…。
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