2度目の正直。

0。[秘密の図書室。](1/23)



今日もまた、


おんなじことの繰り返し―――…。



「爽」



半笑いで頬をピクピクさせながら、"彼"の名を呼ぶのは私。



琴原 要。16歳。



その目の前には、いつもと変わらぬニコニコ顔の私の彼氏。



君河 爽。16歳。



私は彼の反省の見えない態度だけで、既にブチ切れてしまいそうだ。


必死にブン殴りたくなる衝動を抑え、重々しく開いた口から私は本題を切り出した。



「私言ったよね?17度目はないって」



一体、何回目になるのだろうか。


幾度となく繰り返す内に、すっかり言い慣れてしまったこの質問を、私は確認するようにゆっくりと、言葉にして吐き出す。


このバカの耳に、心に、しっかりと伝わるように。


"爽"という名前に相応しく爽やかな笑顔を零す彼は、私の威圧感ある問いかけに対し。



「やだなぁ。今回は3股だってぇ」



…とほざきやがった!



バンッ!!!



「浮気に種類も何もないの!!!!!」



とうとう堪忍袋の尾がブチ切れた私は、目の前のテーブルをあらんばかりの力で叩きつけ、勢い良く立ち上がる。


ジンジンと両手が痛んだが表情には出さず、向かいに座る能天気男を鋭く睨みつけた。


ふざけんなっ!


つーかてめぇ、今度は3股かい!?


それだって、もう3回目じゃん!!


今の私は多分、般若のような恐ろしい顔つきをしているんだろう。


それぐらいに私は、本気で怒り狂っている。

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