てるてる坊主の涙レシピ
第2章‐ 4月24日(1/6)
「はよー」
昨日は全く寝れなかった双方。
「早くしなさい!遅刻するわよ」
「ッはい!」
同じことを言われ、鬼(母)の顔にビクつく双方。
カチャ
「おはよー!テル?」
なんか、ずーんってしている瑛基に恵夢は驚いた。
「はよ…」
テンションが正反対の双方。
「元気なくない?…ところでさ、考えても分かんないんだけど…今日のこと」
「え、分かんない?………これ、やるから、もっと考えろ」
瑛基が渡したのはキレイに包まれている箱。やっぱり恵夢にはさっぱりだった。
「開けてい?」
瑛基は頷き、恵夢は包みを開けた。
「わ、可愛い…どーしたの?これ!」
「買った…」
まぁ見れば分かることで…
「はぁ…今日はメグの、誕生日だろ?」
今さら気付く恵夢に瑛基はため息を吐いた。
「ありがとー!大切にする」
微笑む恵夢に瑛基は顔を赤らめた。
「早速、つけるね!…似合う?」
ニコニコ笑い瑛基に感想を求めるが
「いーんじゃね?」
照れて素直になれなかった。
「俺、先行くわ」
これ以上、一緒にいると照れ隠しが出来ないと思ったのか、先に行くと言い出した瑛基。
「え」
恵夢は不安になった。何か瑛基の気に入らないことを恵夢がしたのか、と。
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