堕ちる
[たち](1/1)
遼さんと元カノさんとの関係を知り、心にズブリとだいぶ野太い釘を刺された気分になった。
あからさまにテンションの落ちた私を、ユイトさんは励ますわけでも、甘やかすわけでもなく、ただ黙ったまましばらく隣にいてくれた。


「遼なんかやめて俺にしときなよ」


そんな少女マンガみたいなセリフは、全く出てこなくて。
私がクシャミをしたのを合図に、そのまま解散をした。






あの日から、1週間。遼さんからの連絡はなく、私からも連絡を送れないままでいる。
このまま自然消滅?そんな風に思った。



このまま会わないままの方が、きっといいんだろうな。



少しだけでも、私と遼さんは両思いだったなんて、くだらない根拠の無い自身は、あの夜の日に粉々にくだけてなくなってしまった。


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