堕ちる
[お。](1/7)
祐介くんの部屋で、修羅場ってから1週間経った。祐介くんからの連絡は、まだ無い。
「はぁっ!?祐介くん何それ!意味わかんないんだけど!」
週末いつもの美鈴ちゃんとのご飯会。この間の修羅場について話した。優しい美鈴ちゃんは、私以上に怒ってくれた。
「意味わかんないよねー。私も意味わかんなかったもん」
「なんで、そんな冷めてるの」
「私もわかんない」
あの日、大泣きした日に、祐介くんへの気持ちもなくなったのかもしれない。でも、祐介くんと撮った写真を見返す度に、胸の奥がズキズキと痛むから、完全に無くなったわけではなさそうだ。
「でも祐介くんはなんで、浮気相手とゆずちゃん会わせたんだろう」
「それは私も不思議なんだよね」
あの日、祐介くんは佐々木さんが「ちょっと事情があって」 部屋に来ていたと言っていた。普通事情があったとしても、浮気相手と彼女は会わせないはず。
「祐介くんが想像以上のバカだったんだよ」
私はそう呟いて、ラーメンを啜った。豚骨やっぱり美味しいなぁ。
「いや、いくらバカでもどうなるかくらいわかるでしょ」
「いやぁ?わからなかったんじゃないかな。あの脳みそゆるふわ男」
「……脳みそゆるふわって」
若干引いた目で私を見る美鈴ちゃん。だって実際そうじゃん。
というかこれから流行んないかな、脳みそゆるふわ系男子。
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