上へ2nd
[4人](1/5)



…………



目の前で起こったことに、
言葉が出ない。



冷たく微笑む青羅さんと、

ボロボロになって動けなくなっている男2人。



思い出したくもない光景。



青羅さんが2人を殺してしまう勢いで
暴力をふるい続けた。

相手は2人がかりでも
青羅さんに太刀打ちできてなかった。

アタシも怖くて
何もできなかった。



「せ……らさん……
こんなのって……


「何を言ってるの?ハルカちゃん」



青羅さんは微笑むけど、
その笑顔が怖い。


「このゲームは殺し合いだよ?
前回ので見てきたよね?
わかってるよね?
参加した以上、
相手のことを考える気持ちは捨てないと」


わかってる。

このゲームは最悪だ。


「って……前回……?」
「参加したこと……あんの……?」


男達が反応する。

青羅さんは今にも踏みつけそうなオーラで
にっこりと笑った。


「あるよ。
俺も、この子も。

だからお前らはおとなしく
俺達についてこれば生き残れる」


その言葉に
男達はどこか安堵の表情を浮かべた。


「でも青羅さんイキトは……!」

「もう自分のことだけを考えて。
ハルカちゃん、いいね?」

「え……

「君のことは守るよ」

「待って青羅さ」



もうそれ以上は言えなかった。


青羅さんのオーラが冷たすぎる。


「口答えするな」って、
目が言ってる。


「よし
じゃあこの4人で頑張ろうな。
よろしく」




この人はアタシの知ってる青羅さんじゃない。

変わってしまったの?

青羅さん。



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