鬼哭啾啾
*[苗代刻](1/24)
忌地









 「あっけなく、殺すんだね。」



 白い袖が闇夜には眩しく揺れる。










 

 日はとうに沈み、今宵は下々を照らす星星さへ輝かない闇空。





 月は三日月に細々としていて、そのささやかな光は、厚い雲に今にも隠れそうな有様である。









 この暗き夜をこれ幸いと密かに駆ける影がある。









 「・・・・・・・・・・・・嬲り殺せば良かったのか。」


 無感情な声と共に、金色の光が闇の中で発せられる。


 



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