鬼哭啾啾
*[知恵付刻](1/40)
呪血




 風で葉がざわめいた。






 暗い夜道でその音だけが今をかろうじて認識させてくれる。





 

 「凪!」



 その声に、手にするものをゆっくりと前方に出す。

すうっとそれが月光を浴びて、光り輝いた。




 そして、凪と呼ばれた少女は、前へ大きく踏み込んで手に持つものを振り上げ、振り下ろす。





 「一匹始末完了−−−−−。」



 少女はぺろりと己の親指を舐めながら言った。








 

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