(BL)空間 U
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偽善的な独占欲



暇を持て余す場所に、ある時強く甘い香りが世界を包む。

この場所へ迷い込む者など、自分か、老人か子供。
それでも滅多なことでもない限り見ることはない。

ここへ来るのは、形を失ったモノ。


特定が困難な香りの在処を探り寄せて、目を見開く。

多分、きっと、忘れることのない想い。
何処までも追い求め、隠した欲望。

一瞬で過る偽善的な独占欲。

これ程までに、甘い香りを充満させて、傷を傷と隠すことなく放出されているのであれば、
管理者の目を欺けるのではないか…そんな風に思った。


まるで都合の良い夢だとしても、
自分だけを見つめて、触れ合う事ができるのならば、

もう…




…何もいらない…。








黒いと笑う己の身の内。
解けぬ契約という呪いが、今、自分に好機を与えた。



「…俺の執着は

お前を殺す…ッ」



[偽善的な独占欲]


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