教室と契約

▽午前の教室(1/5)




幸いなことに、2時間目まで、カヨのナカの玩具はレベル1から変わることはなかった。

それでも、座ったときに「んんっ」という声が漏れた。

次は3時間目。

チャイムがなり、皆が席についた。

号令が終わり、カヨが席に座ろうとした時、アレが激しく震えだした。

「―――!!」

声は出なかったものの、ストンと椅子に尻餅をつくようなかたちになってしまった。

「どうしたの?大丈夫?」

隣の席の友達が心配そうにカヨに言った。

「う、うん………」

アレはカヨの反応を楽しんだのか、元の振動に戻った。



でも、カヨは嫌な予感しかしなかった。




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