サキュバスとヴァンパイア

1/1 支え



屋敷の者がミゼルに気づくといつもと違う主の様子に驚いていた

「ミゼル様…こんな所に居てはお身体に良くないです…」

まるで父親と母親を失った時と同じだ…
いや…それ以上かもしれなかった
いままでは屋敷の者の支えだけで生きてきた
だが…それすらも今は物足りなく感じてしまった…

「ありがとう…でもいいの…レイドと居ても幸せになれないのだから…」

すっかり生きる気力を失ったミゼルに執事は落ち着いた声で言う

「なぜそう決めつけるのですか?」

執事は持っていたストールを肩に掛け聞いた

「本当はレイドとの子を妊娠してるの…ただ…身体が結晶化していく身体になってしまった…だから、離れたの…」

そう言うと不安なものが溢れだし
涙を流していた…


「ミゼル様…大体は分かりました、今はゆっくりとお休みください…」

そう言われて部屋へと戻ると魔力を使った上に妊娠している身では消費が大きかった

「ここだけ時間が止まったみたい…」

夜の国に行くときのままそこにはレイドの王の証でもあり、魔力を封じた首飾りがあった…





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